聖書について/日常生活

聖書要約〜アモス書〜

アモス書まできました。

十二小預言者の3人目でございます。

 

◉いつの人?

 

南ユダは、アマジヤ、アザリヤ(ウジヤ)、ヨタム。

北イスラエルは、ヤラベアム二世の時代だったことがわかります。

 

ヤラベアム二世の時代は、北イスラエルの全盛期でした。

戦争で勝利を収めて領地を増やし、経済的にも非常に豊かでしたが、信仰はボロボロでした。

偶像崇拝を始め、姦淫、詐欺、殺人など。貧しい人からもっと搾取する法も作りました。

 

そんな状況を見て神様は、預言者アモスを通して

北イスラエルの国家がどのように神様の裁きを受けるのかを伝えます。

 

◉どんな人?

アモスは、テコア(下地図赤矢印)に住んでいたようです。


引用:Bible History Online

 

一般的には、南ユダの人ではないかと言われているようですが、活躍した場所は北イスラエルです。

職業は、いちじく桑の木を作る牧者でした(7:14)。

 

◉何が書いてある?

(1)近隣諸国とイスラエルに対する裁き

ダマスコ、ガザ、ツロ、エドム、アンモン、モアブ、ユダ、イスラエルに対する神様の裁きの宣告から始まります。

【地図に関して】
※エドムが載りきりませんでしたが、モアブのさらに南(下)です。
※丸で囲っている地域は大まかな場所を示しています(多少のズレはご了承ください)。


引用:Church of Jesus Christ

 

・ダマスコ
シリヤの首都でした。シリヤの王ハザエルは、放牧に適したイスラエルの土地ギレアデを残略な方法で攻めてきます(列下8:12, 10:32-33)。そのことが罪となり、アッシリアに滅ぼされてしまいます。(列下16:9)

・ガザ
ガザはペリシテにある都市です。イスラエル人をエドム人に引き渡したことが罪となり、裁かれてしまいます(エドム人は、創世記に出てくる双子エサウとヤコブの、エサウの子孫たちです。ヤコブの子孫であるイスラエル人を執拗に憎んでいました)。結果、アッシリアにより滅ぼされてしまいます。(歴下21:16?, 28:18?)

・ツロ
ツロは以前にも少し紹介しましたが貿易で大きく栄えていました。この土地もイスラエル人をエドム人に引き渡したことが罪となり、結果、アッシリアにより滅ぼされてしまいます。(歴史的には、イスラエル人はエドム人に引き渡され、その後ツロに売り渡され、その後ギリシャに売り渡されたと言われているようです。)

・エドム
ガザのところでも書きましたが、創世記に出てくるエサウの子孫たちです。ヤコブに出し抜かれたがゆえに、ヤコブの子孫であるイスラエル人を執拗に憎んでいました。そういった妬み・憎しみの心が罪となって裁かれ、エドムの主要都市テマンとボズラが滅ぼされてしまいます。

・アンモン
アンモン人は、創世記に出てくるロトの娘の子孫です。自分たちの領土を広げるためにギレアデ(イスラエルの土地)を残略な方法で攻めてきます。それが罪となり、アンモンの主要都市であるラバがアッシリア、バビロンによって攻められます。(列下24:2?)

・モアブ
モアブも創世記に出てくるロトの娘の子孫です。既に死んで墓に埋められたエドムの王の骨を掘り起こし、その骨をやき払ったのではないかと言われています。どうであれ、エドム王の骨を灰にしたことが罪となり、モアブの都市ケリオテがアッシリア、バビロンによって攻められます。

・ユダ
とうとうイスラエルの話になってきました。南ユダです。何度も書いていますが、偶像崇拝が中心となり、神様を信じなくなってきていました。バビロン捕囚によって滅びます。

・北イスラエル
北イスラエルは、南ユダ以上に偶像崇拝の国でした。正しい者を金のために売り、貧しい者をくつ一足のために売り・・。聖別されたナジル人に酒を飲ませたり(2:12)、預言者に預言するなと言ったり(2:12)、星の神様(シクテ、キウン)に仕えたり・・(5:25~)。結果、アッシリアに滅ぼされてしまいます。

 

(2)裁きに関する幻

また、7章からは、神様預言者アモスに裁きについての5つの幻を見せます。

①いなご
二番草とは、自分たちが実際食べる分です。一番草は、「初物」なので神様に捧げます。アモスは、二番草の生え出る頃にいなごが生じて食物を食い尽くされてしまう!という幻を見ました。アモスが「どうぞ、許してください」と言うと、神様は「このことは起こさない」と言いました。

②火
神様は、火で地を焼こうとしましたが、これもアモスが「どうぞ、やめてください」と言うと、神様は「起こさない」と言いました。

③測りなわ
神様は、測りなわをもってイスラエルを測り始めました。エルサレム聖殿(イサクの高きところ)もイスラエルも荒れていると言っています。結果、バビロン捕囚で滅びてしまうことを預言しています。

④夏のくだもの
神様は、貪欲に商売をすることを裁きます。当時、イスラエルは、新月や安息日に礼拝(燔祭など)を捧げていましたが、人々は「早く終わんないかな。。終わったら商売してお金を稼ごう。」と思っていたようです。エパ(重量の単位)を小さくして、シケル(お金の単位)を大きくして(要は、少ない量を高く売りつけて)儲けよう・。そんな感じだったようです。

⑤祭壇のかたわらに立つ主
神様の裁きは、誰も逃れることができないと言っています。カルメルにはたくさんの洞窟があったようですが、例えそこに隠れても無駄だと言っています。

 

しかし、神様は、イスラエルの全てを滅ぼすことはしないと言いました。

神様を信じ、仕える者、悔い改める者は滅ぼさないと言うことです。

そして、こんな日が来ると言っています。

 

見よ、このような時が来る。その時には、耕す者は刈る者に相継ぎ、ぶどうを踏む者は種をまく者に相継ぐ。もろもろの山にはうまい酒がしたたり、もろもろの丘は溶けて流れる。わたしはわが民イスラエルの幸福をもとに返す。彼らは荒れた町々を建てて住み、ぶどう畑を作ってその酒を飲み、園を作ってその実を食べる。(9:13-14)

 

そんなこんなで、イスラエルの回復を預言してアモス書は終わります。

 

参考:2021年1月31日主日礼拝「御言葉と祈りで神様と聖霊様の武具を身につけなさい」

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