エレミヤ書です。
預言者BIGフォー(四大預言者)の2人目です。
◉エレミヤっていつの人?
エレミヤとは、南ユダの人で、ヨシヤ、エホヤハズ、エホヤキム、エホヤキン、
ゼデキヤの時代に生きていました。
南ユダでバビロン捕囚が起こる前〜直前に生きていた人です。
◉当時の南ユダってどんな国?
当時の南ユダは、偶像崇拝が中心でした。
その偶像は、きゅうり畑のかかしのようで、ものを言うことができない。歩くこともできないから、人に運んでもらわなければならない。それを恐れるに及ばない。それは災いをくだすことができず、また幸いをくだす力もないからだ(10:5)
これら(偶像)は工人と金細工人の工作である。(10:9)
木や石で作った偶像が何かしてくれるのか。。いや、してくれないということです。
(僕は、何もできないよ。)
また、偶像の中でも、特にバアル信仰という宗教が盛んで、
恐ろしいことに偶像(モレク)に自分の子どもを生贄として捧げる風習がありました。
(7:31-32, 19:5, 32:35)
なので、死体もたくさんあったわけですよね。。😱😱😱😱😱😱
その土地の名前が「ベンヒンノム」や「トペテ」という所でした。
(これらの地名が出てきたら、そういう場所だったんだなと認識すればわかりやすいです😱)
ざっくりまとめると偶像中心。殺人いっぱい。恐ろしいことになっていたのです。。
◉エレミヤは何を伝えたの?
①偶像崇拝をやめよう!
エレミヤは、偶像崇拝をやめようと言いました。
偶像崇拝は、まるで夫(神様)を捨てて、違う男(偶像)と出て行ってしまうようだと話しています。
しかし、再び神様を信じれば、再び共にすると何度も話しました。
でも、人々は強情に拒み、聞き入れませんでした。
もし人がその妻と離婚し、女が彼のもとを去って、他人の妻となるなら、その人はふたたび彼女に帰るであろうか。(3:1)
あなたがたの道とあなたがたの行いを改めるならば、わたしはあなたがたをこの所に住まわせる。(7:3)
しかし、彼らは聞き従わず、耳を傾けず、自分の悪い心の計りごとと強情にしたがって歩み、悪くなるばかりで、よくはならなかった。(7:24)
②バビロンが攻めてくる!
何度、偶像崇拝をやめて神様を信じるように伝えても、人々は信じなかったので、
神様は、イスラエルの近隣の国バビロンが攻めてくるようになさいました。
引用:世界の歴史まっぷ
上の地図からわかるようにバビロンは、イスラエルから見て北にあります。
エレミヤ書の冒頭から「煮え立っているなべ」、「災いが北から」とありますが、
バビロンのことです。「北」=「バビロン」です。
ちなみに、バビロンは、カルデヤ人が建国した国なので、
「カルデヤ人」=「バビロン」です。
神様は、実際にバビロンが攻めてくる前に、預言者を通して何度も
「偶像崇拝を悔い改めるように」、「神様を信じるように」、
「そうでないとバビロンが攻めてくるようにする」と伝えます。
しかし、人々は聞き入れませんでした。
③バビロン捕囚における神様の計画
では、バビロン捕囚が起こったら、人々は殺され、連れていかれ、、。
それで全ては終わってしまうのでしょうか?実は、そうではないのです!
神様はエレミヤを通して、いちじくの幻を通して教えてくださいます。
そこには、良いいちじくと悪いいちじくがあったそうです。
[aside type=”boader”]良いいちじく:バビロン捕囚で連れて行かれてしまう人。
悪いいちじく:バビロンで殺されたり、飢饉や疫病で死んでしまう人たち。[/aside]
ええ!?良いいちじくなのに連れて行かれちゃうの?!と思うかもしれませんが、
実は、神様は、バビロンに捕らえられていく人たちを良いいちじくのように顧みて、
彼らが神様を知る心を与えて、捕囚が終わったら故郷に戻ってくるように計画したのです。
こうやって、神様を信じる人が残り、さらには、周りも神様を信じることができるように、
計画していたのですね。。
事実、彼らは70年間のバビロン捕囚が終わったあと、イスラエルに戻ってくるようになります。
④イスラエルは復興する!
「バビロンが攻めてくる!!」とか「裁きが起こる!!」とか聞くと
神様=怖い人(?)といったイメージがつくかもしれませんが、決してそうではありません。
わたし(神様)があなたがたに対していだいている計画はわたしが知っている。それは災いを与えようというのはなく、平安を与えようとするものであり、あなたがたに将来を与え、希望を与えようとするものである。(29:11)
わたしがわが民イスラエルとユダの繁栄を回復する日が来る。主がこれを言われる。わたしは彼らを、その先祖に与えた地に帰らせ、彼らにこれを保たせる。(30:3)
このように、イスラエルが復興することを約束してくださいます。
そして、それだけではありません。
見よ、わたしがダビデのために一つの正しい枝を起こす日が来る。彼は王となって世を治め、栄えて、公平と正義を世に行う。(23:5)
イスラエルという国からキリストが登場することまで預言しているのです。
◉エレミヤとキリストの共通点
とまで題すると大袈裟(?)、いや、そんなことはない。
新約聖書にこんな成句があります。(長くなりましたが、これで終わりです。)
預言者は、自分の郷里や自分の家以外では、どこででも敬われないことはない。(マタイ13:57)
キリストも自分の故郷では、「なんだ、あいつ。大工の子じゃないか。」と言われ、
受け入れられませんでした。
エレミヤもこのように自分の故郷では受け入れられないどころか、殺されそうになっていました。
(エレミヤは、よくよく見ると冒頭にアナトテの出身ということが書かれています。)
それゆえ主はアナトテの人々についてこう言われる、彼らはあなた(エレミヤ)の命を取ろうと求めて言う(以下略)(11:21)
他にも、足かせに繋がれたり(20:2)、
他の預言者は殺されたもののエレミヤはなんとか逃れたり(26:24)、
と思いきや監禁されたり(32:2)と、なかなか波乱万丈を超える命がけの人生を歩んだ人でした。
以上、エレミヤ書でした〜。